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1944年、大戦末期日本で生まれ12才で渡米。
14才からオーティス美術学校にて本格的美術教育を受ける。 カリフォルニア芸術大学(Cal-Arts)大学院を首席で修了し、そののち現代美術最前線であるニューヨークにて 作家活動を続ける。 1977年、Susumu SAKAGUCHI EXHIBITION(N.Y.ノベギャラリー)にてイサム・ノグチより認められ1977年~1988年、イサム・ノグチ没するまでの10年間、ニューヨークチーフアシスタントを勤めあげる。
1981年、原美術館の企画を皮切りに日本においても作品を発表することとなる。 東洋と西洋のはざまで、アーティストの純粋なる意識を通し「自己のルーツ」を見定め、知覚とその変貌を通して、 「ダブルアイデンティティ」より独創されたMETAMORPHOSIS PERCEPTION PAINTINGの絵画形式を醸成する。
The reality is double experience
私は、第二次世界大戦の末期の1944年に日本で生まれ、1956年、12歳のときアメリカ合衆国に移住し、ロサンゼルスのダウンタウンで育った。14歳からオーティス美術学校で美術の勉強を始め、1971年、カリフォルニア芸術大学(Cal-Arts)の大学院修士課程に入学した。同大学院では、ナム=ジュン・パイク(ヴィデオ・アート)やジョン・パルデッサーリ(概念芸術)、アラン・カプロー(ハプニング理論)、マックス・コズロフ(美術史・美術批評)、ラヴィ・シャンカール(音楽理論)らの教鞭のもとで勉学し、メアリアム・シャピロとポール・ブラックに絵画を学んだ。当時、この学窓でともに学んだ仲間には、ロス・プレックナー、ゲイリー・ラング、ジャック・ゴールドステイン、エリック・フィッシュル、デイヴィッド・サーレら、現在、世界各地で活躍するアーティストたちがいる。カリフォルニア芸術大学(Cal-Arts)の大学院を卒業後、1973年にニューヨークに移った。
日本とアメリカという、ふたつの文化的体験を浴びていることを気づかされて以来、私は、自分自身が抱く心象への感受性が、イメージと観念とを茫然とした両義的なかたちで受け取っていることを、実感し始めたのであった。イメージと観念とが示すこの両義性に明晰さを与えるべく、私は、二つに分割したカンヴァスに向かい、一連の時間のなかで絵を描くようになった。筆を振り、絵具の飛沫を飛ばして小さな点を作る。”スプラッシュ”(はねかけ)の技法を用いながら、飛沫の点による層を幾重にも重ねて、画面全体を無の境地へと導いていく。その一方で、明晰な意識によるイメージを描く。
折り重なる色彩の層は、潜在意識の状態を変貌させていく。私の二重の文化的体験は、イメージと観念そのものでもある。私自身のこのリアリティを、絵画を描くプロセスを通じて把握し、そして表現したいのである。
坂口登
I was born in Japan at the end of World War II, immigrant to the United States of America in 1956 at age 12. I grew up in downtown Los Angeles. I began my study of fine arts at Otis Institue of Arts at age 14 and enrolled in California Institute of Arts of Graduate School in 1971. Studied under Nam-June Paik/Video-Arts; John Baldessari/Conceptual-Art; Allan Kaprow/Concept of Happening; Max Kozloff/Arts History and Criticism; Ravi Shankar/Concept of Music; painting by Mariam Schapiro and Poul Brach. Among the students were Ross Bleckner, Gary Lang, Jack Goldstein, Eric Fischl, David Salle and others. After finishing Cal-Arts, I moved to New York City in 1973.
Since I was caught in a double cultural experience, I began to realize my sensibility of consciousness has ambiguously apprised that of images and sense.To clarify the ambiguity of images and senses, I began to paint in two separate canvases in one single length of time by splashing paints of Mist into dots with brush, layers into layers,and controlling dots of totally meditation. On the other mind I painted images of clear conscious.
The layer of colors transforms subconscious state;my double cultural experiences are also images and senses which I hope to understand and translate of self-real, through the process of painting.
SUSUMU SAKAGUCHI